れっつ hang out

ひまをつぶしましょう

漫画

『ハッピークソライフ』

すっかり夏になりましたね。 暑いといろんなことがどうでもよくなって、夏のそういう気分が結構好きです。 こんな暑くてダラダラしていたい日にぴったりな漫画が『ハッピークソライフ』。 ハッピークソライフ 【電子限定特典付き】 (1) (バンブーコミックス …

疲れるけど避けられないフェミニズム

先日書店の雑誌コーナーで『Numero TOKYO 2023年3月号』をちらっと読んだんです。 Numero TOKYO(ヌメロトウキョウ) 2023 年 3月号 [雑誌] (デジタル雑誌) 扶桑社 Amazon それで後ろの方に「バービーのモヤモヤ相談室 」という、お笑い芸人のバービーさんの連…

喪失と子育て:『わたし、今日から「おひとりさま」』

あけましておめでとうございます。 ぼやぼやしているうちに新年になってしまいましたが、昨年末に読んで印象深かった漫画について記録しておこうと思います。年末のうちに書いとけという感じですが。 わたし、今日から「おひとりさま」 (フィールコミックス)…

煮詰めた悲劇:『少年のアビス』

寒くなってくると初期のRadioheadを聴いたり自殺志願者の掲示板を見たり、なぜか暗いものに惹かれるんですよね。いや、年中惹かれてますけど。 そんなおり、漫画『少年のアビス』を読みました。暗い、けど、めっちゃ面白いです。 少年のアビス 1 (ヤングジャ…

人の人生を知らないあなたへ:『みんなのうた』

複雑な面白さを持つ漫画に出逢いました。 みんなのうた(1) (コミックDAYSコミックス) 作者:青野春秋 講談社 Amazon 見ていてどことなく不安になる絵柄や、若干引くほど不幸な登場人物たちが織りなす群像劇が不思議な可笑しみをはらんでいて、なかなか…

今月一番思考を持っていかれた『売れっ子漫画家×うつ病漫画家』

先日の亜獣譚エントリにも書きましたが、pixiv漫画『売れっ子漫画家×うつ病漫画家』がマインドをえぐりまくりでどえらいハマっています。 www.pixiv.net 売れっ子とまではいかないまでも、誠実にいい作品を描いて賞なども獲っていた漫画家・古印葵こと福田矢…

濃い漫画:『亜獣譚』

先日Twitterでトレンド入りしていたpixiv上のWEB漫画『売れっ子漫画家×うつ病漫画家』が面白くて、どハマりしました。 www.pixiv.net この漫画を"趣味で"描いているという作者の溺英恵氏は、商業漫画家・江野スミ(朱美)先生としても活躍されているそうな。 …

自尊感情と距離感:『ブランチライン』

このブログで何度か池辺葵さんの漫画について書いていますが、現在連載中の『ブランチライン』もとても印象深い素晴らしい作品だと思います。 ブランチライン コミック 1-3巻セット 作者:池辺葵 祥伝社 Amazon あらすじは以下。 4姉妹と母。女たちが抱く罪…

何者かであることと夢と仕事:『Sketchy』

ガールズスケーター漫画『Sketchy』の5巻にうんうん頷きました。 スケッチー(5) (ヤングマガジンコミックス) 作者:マキヒロチ 講談社 Amazon アラサーのレンタルショップ社員・川澄憧子がスケートボードと出会い、それをきっかけに人生が変わっていく様子…

ダンスミュージックで天下泰平:『パリピ孔明』

最近踏切に飛び込むイメトレとかしてしまう31歳です。 飛び込まないですよ。多分・・・。 コロナのワクチンは2回接種し終えたけど、それとは関係なくずっと体調が悪くて毎月何かしら通院しているし、 仕事は相変わらずクソだし、 体調悪いからお酒もたいして…

視界のひらけかた:『ブルーピリオド』

最近ひたすら読んでた漫画が山口つばさ『ブルーピリオド』。 読めば読むほど自己を内省したり過去を反芻したり、思うことがたくさんある作品でした。 ブルーピリオド(1) (アフタヌーンコミックス) 作者:山口つばさ 講談社 Amazon Amazonの無料セールで読…

この人のために:『メイドの岸さん』

どこかの家の住み込みメイドになりたい願望があります。 メイドの岸さん(1) (マガジンポケットコミックス) 作者:柏木香乃 講談社 Amazon Amazonの1巻無料セールを久々に覗いたら、面白い漫画にたくさん出会えました。 その中の一つが『メイドの岸さん』。…

物語に寄り添うかっこよさ:tricot「いない」

『春の呪い』がドラマ化されていまして、ドラマは観ていないんですが、ドラマ主題歌のtricot「いない」がとても良いです。 J-WAVEの土曜朝の番組『RADIO DONUTS』のゲストでヴォーカルの中嶋イッキュウさんが出演していて、その時は寝ぼけた意識できちんと聴…

死に際に立ち寄りたい場所:『光の箱』

不思議な読後感を味わえる漫画に出会いました。衿沢世衣子『光の箱』。 光の箱 (flowers コミックス) 作者:衿沢世衣子 小学館 Amazon 表紙が可愛くて手に取ったのですが、なかなか味わい深い作品でした。 この世とあの世の狭間の世界に存在するコンビニエン…

登場人物全員かわいい『恋と呼ぶには気持ち悪い』

昨日書いたエントリが暗かったので、今日は明るい作品について語りたいです。 恋と呼ぶには気持ち悪い Blu-ray Vol.1 小坂井祐莉絵 Amazon 今期観ているラブコメディアニメ『恋と呼ぶには気持ち悪い』! 初回から笑わせてもらって、すっかり作品のファンにな…

女性の貧困と性犯罪被害、「一人で大丈夫」であること

『美しい彼』で好きになった作家・凪良ゆうさんが2020年本屋大賞を受賞したベストセラー小説『流浪の月』を(今頃)読みました。 流浪の月 作者:凪良 ゆう 東京創元社 Amazon 小学生女児・家内更紗9歳は、最愛の父を病気で亡くし、夫の死を引き金に色に溺れ…

集中力と才能:『左ききのエレン』

「明けましておめでとうございます」って年明けていつくらいまで使うんでしょう。 明けましておめでとうございます。 2021年も相変わらず大変な世の中で、ニュースで首都圏の感染者数を耳にするたびに外出するのがますます億劫になります。 10代の頃からイン…

絶望したまま生活する:『心臓』

さらっと読めるけど心に傷跡をのこすような漫画に出逢いました。 心臓 (トーチコミックス) 作者:奥田亜紀子 発売日: 2019/07/24 メディア: Kindle版 結構前から気になってたんですが、なんとなくスルーしていた作品。 取引先からAmazonギフト券をもらったの…

ルーティーンワークの孤独:『オールドファッションカップケーキ』

私はまったくもっていわゆるparty people略してパリピではない、のですが 今年の夏はフェスもなければ花火大会も縁日もない、そのことに非常に憂鬱になっていて大変気分の晴れない日々を過ごしています。 別に毎年海辺でBBQしていたわけでもキャンプに繰り出…

生まれてくるとこ間違えたねって:『マイ・ブロークン・マリコ』

昨日書店でデザイン技工に関する棚をぼーっと見ていて、そこに『新しいコミックスのデザイン』という本があり、手に取りました。 新しいコミックスのデザイン。 発売日: 2020/06/23 メディア: 大型本 表紙の山本さほさんの絵に惹かれて読んでみると、このブ…

架空のお葬式と現実の葬式

今月の上旬に、父方の祖父が亡くなりました。 二十数年前に曾祖母が立て続けになくなって以来、本当に久しぶりに葬儀というものに参列しました。 はるか昔に参列したその曾祖母の葬儀は、幼かったこともあって記憶が断片的です。したがって自意識のはっきり…

のんきなおじさんになりたい:『水は海に向かって流れる』

常々思っていることに、「のんきな大人になりたい」というのがあります。 見方によってはすでにじゅうぶんのんきな大人になってるのかもしれませんが、自分の理想とする”のんきな大人”の見本のような人を目にすると、私はまだまだ肩の力が抜けきれてないなぁ…

美と偏見と価値観:『ララバイ・フォー・ガール』

美容系の会社に転職して1年が経ちました。 三十路目前独身女性となった私は、中学や高校の頃のようにファッションに興味があるわけでもコスメに関心があるわけでもなく、いつも同じ髪型で休みの日はスッピンでいつも同じユニクロか無印良品の服を着ています…

人との関係性と食事:『セッちゃん』

日比谷シャンテの3階にある本屋「日比谷コテージ」が好きです。 今年の冬の終わりくらいに、日比谷で映画を観ようとチケットを買って、開場前の暇つぶしに日比谷コテージをふらついていた時手に取った漫画がずーっと意識の底からはがれ落ちずにひっそりと佇…

生活水準と愛と幸せについて:『ワンルームエンジェル』

私はたまたま中流家庭に一人っ子で生まれて、たまたま父が大企業に勤めていて、 両親ともそこまで浪費家でもなく、子供にまあまあなんでもやらせてまあまあ何でも買い与える人たちだったので、 生活にこれといった不自由は感じませんでした。 小学校の頃も、…

『チーズ・イン・ザ・トラップ』

2019年最初のエントリです。遅くなりましたがあけましておめでとうございます。 昨年末から夢中になって読んでいた漫画が『チーズ・イン・ザ・トラップ』! 徹夜で読み進めるほどハマりました。 チーズ・イン・ザ・トラップ(1) 作者: soonkki 出版社/メーカ…

ただじゃ起き上がらない:『来世は他人がいい』

小西明日翔先生に完全にどハマりしてます。なんて面白い作品を描くんでしょう。素晴らしすぎます。 来世は他人がいい コミック 1-2巻セット 作者: 小西明日翔 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/07/23 メディア: コミック この商品を含むブログを見る 主…

罪悪感と胸騒ぎと恋と愛情:『春の呪い』

ずーっと前から本屋で表紙を見るたびに気になっていたのに、なかなか読まずにいた作品をついに読みました。 繰り返し読み終わるたびに「いい話だなぁ」と声に出してしまうほど好きな作品でした、小西明日翔『春の呪い』。 春の呪い コミック 全2巻 完結セッ…

文壇バトル漫画?:『響 〜小説家になる方法〜』

昨日近所の本屋さんで試し読みしたら面白くてその後一気読みした漫画を記録しておきたいと思います。『響 〜小説家になる方法〜』。 響?小説家になる方法? コミック 1-9巻セット 作者: 柳本光晴 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2018/04/27 メディア: コミ…

28歳無職:『凪のお暇』

面白い作品に巡り合いましたよ。 凪のお暇 1 (A.L.C.DX) 作者: コナリミサト 出版社/メーカー: 秋田書店 発売日: 2017/06/16 メディア: コミック この商品を含むブログを見る 主人公の大島凪28歳は、前の職場で精神の均衡を崩し最終的には過呼吸に陥って退職…