れっつ hang out

ひまをつぶしましょう

2017-01-01から1年間の記事一覧

意志と正しさ:『十二大戦』

観ていたアニメが次々と最終回を迎え、年の瀬を感じます。 クリスマスイブですが、干支の話を・・・もうすぐお正月ですし。 十二大戦 BDBOX [Blu-ray] 発売日: 2018/12/21 メディア: Blu-ray 十二大戦 作者:西尾 維新 発売日: 2015/05/19 メディア: 単行本 …

まさかの想起:『クジラの子らは砂上に歌う』と天下り

以前、登場人物「オウニ」のかっこよさについて綴った梅田阿比『クジラの子らは砂上に歌う』のアニメ最新話を見て これまでと全く違うことを考え、自分でその思考にちょっとびっくりしたので記録したいと思います。 letshangout.hatenablog.com 先日放送され…

愛の「おとぎ話」の贈り物:『大正×対称アリス HEADS & TAILS』

今年は乙女ゲームを何作品もプレイした年でした。 PS Vitaを購入して1番最初にプレイした『大正×対称アリス』の感想も書きましたが、今月発売されたそのファンディスク(続編)がこれまた大変素晴らしく、この感動をどうしても書き留めたいと思いました。 大…

こんな世界はもうどうでもいい:『クジラの子らは砂上に歌う』

現在放送中の梅田阿比原作のアニメ『クジラの子らは砂上に歌う』は イラストも音楽も素晴らしく美しい作品です。 クジラの子らは砂上に歌う Blu-ray BOX 1 発売日: 2018/01/26 メディア: Blu-ray 先月から放送開始されたばかりなのですが、第3話のある一場面…

ダーク成分補給:『SWEET CLOWN ~午前三時のオカシな道化師~』

毎日笑ってゴキゲンに過ごしたい。そう思う気持ちも嘘ではないですが 時折どうしても暗いもの、悲しいもの、怖いものに惹かれてしまいます。 自分の中の明るい部分と暗い部分のバランスをとるように。 SWEET CLOWN 午前三時のオカシな道化師 メディア: Video…

至上の愛。:『イトウさん』『I-イトウさん2-』

素晴らしいラブストーリーに出逢えました。 イトウさん (EDGE COMIX) 作者:冥花すゐ 発売日: 2017/09/15 メディア: Kindle版 I-イトウさん 2- (EDGE COMIX) 作者:冥花すゐ 発売日: 2018/01/12 メディア: Kindle版 胸のあたりがキュッとして、切なさで涙がこ…

『それでも町は廻っている』

とにかく笑えて、ちょっと萌えて、最後にほろりと泣ける素晴らしい漫画が 石黒正数『それでも町は廻っている』、通称”それ町”です。 それでも町は廻っている(1) (ヤングキングコミックス) 作者:石黒正数 発売日: 2013/11/01 メディア: Kindle版 丸子町と…

念のために生きている:『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』

中学生の頃、同じクラスで近所の友人(女子)が西尾維新『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』を朝の読書の時間に読んでいました。 表紙が可愛かったので、私も借りて読んでみたのですが、中学時代の私はあまり気が長くなくて、いかんせん本が分厚く…

愛の怖さとマイノリティ:『にいちゃん』

表紙からインパクトのすごい漫画『にいちゃん』。 にいちゃん (Canna Comics) 作者:はらだ 発売日: 2017/04/28 メディア: コミック 「鬼の話かな?」と思うようなすごい配色です。ストーリーは、確かに鬼といえば鬼。いや、人間の話ですけど、鬼がかってると…

心に灯るあかり:『雑草たちよ大志を抱け』

『プリンセスメゾン』ですっかりファンになった漫画家・池辺葵さんの短編集がこれまた素晴らしい。 雑草たちよ 大志を抱け (フィールコミックスFCswing) 作者:池辺 葵 発売日: 2017/02/08 メディア: コミック 切ないけれど、優しい気持ちになれる作品です。 …

萌えと憂国:『大正メビウスライン』

大変面白いBLゲームをプレイしました。 大正メビウスライン Vitable - PS Vita 発売日: 2016/01/28 メディア: Video Game 大正時代を舞台ないしモチーフにしたゲーム作品って、なんでか好きなものが多いです。 大正×対称アリス、月影の鎖シリーズ、蝶の毒花…

共感につぐ共感:『私をくいとめて』

小説を読んでいて、「これ、自分のことを描かれている!!」とびっくりすることが稀にあります。そんな作品の一つ、綿矢りさ『私をくいとめて』は、面白おかしくも、それだけでは帰してくれない、ちょっと意地悪な小説でした。 私をくいとめて 作者: 綿矢り…

『手のひらの京』

綿矢りささんの作品の面白さがうなぎのぼりです。 手のひらの京 (新潮文庫) 作者:りさ, 綿矢 発売日: 2019/03/28 メディア: 文庫 京都に暮らす三姉妹とその家族の物語。 三十路を過ぎてにわかに出産のタイムリミットに焦りつつもどうすればいいかわからない…

人間が嫌い、でもどうしても人間が好き:『あやかしごはん』

相変わらずPS Vitaで乙女ゲームやBLゲームを嗜んでおります。 先日『あやかしごはん~おおもりっ!』をプレイしました。 PSVita あやかしごはん~おおもりっ!~ 通常版 - PS Vita 発売日: 2015/10/08 メディア: Video Game 多少のバグはあったものの、ほっこり…

意識の変容と宇宙の彼方の恋:「消去」

数年ぶりに国会図書館(永田町の方)に行きました。 なんの気なしに蔵書検索すると、あるにはあるが電子版で、それもKindleのような形態ではなく、紙の本を1ページ1ページ写真撮影したものでした。読みづらいったら・・・ そこで広尾の都立図書館へ行き、改…

読むのがつらい、でも読みたい『メイドインアビス』

今年の夏アニメでかなり完成度が高い『メイドインアビス』。 続きが気になって先に原作を読みまして、あまりの衝撃に1週間くらい感情が塞ぎこんでしまいました。 メイドインアビス 1-6巻セット 作者: つくしあきひと 出版社/メーカー: 竹書房 メディア: セッ…

『エゴン・シーレ 死と乙女』

職場で隣の席の聡明な女上司から教えていただいた映画『エゴン・シーレ 死と乙女』を観ました。 エゴン・シーレ 死と乙女 [DVD] 発売日: 2017/08/02 メディア: DVD この映画の話を聞くまでエゴン・シーレという画家のことを知りませんでした。 画家の伝記は…

『Life 線上の僕ら』

将来に対しての葛藤を描くボーイズラブ作品を読むたび 私も男性に生まれて、男性の恋人を持ちたかったなぁと考えてしまいます。 Life 線上の僕ら (花音コミックス) 作者:常倉三矢 発売日: 2017/04/14 メディア: Kindle版 手持ち無沙汰でなんとなく購入し…

学生時代の美しさ:『月がきれい』

2017年の春アニメが終焉を迎えていますが 『月がきれい』、美しかったです。 「月がきれい」Blu-ray Disc BOX(初回生産限定版) 発売日: 2017/09/27 メディア: Blu-ray また、思わず「川越の観光協会の差し金か?」と疑うほど、舞台となった川越市が魅力的に…

『剣が君』

乙女ゲームがすっかり日常に溶け込んでおります。 以前から気になっていた作品『剣が君』のVita版をプレイしました。 剣が君 for V 通常版 - PS Vita 発売日: 2015/03/26 メディア: Video Game あらすじは以下。 1633年の日本。鬼丸国綱、童子切、大典太、三…

物語の芸術、乙女ゲーム『大正×対称アリス』

4年ぶりにコンシューマー向け乙女ゲームをしました。 乙女ゲーマーシスイ復活に際しプレイした『大正×対称アリス all in one』が素晴らしく面白くて美しくて悲しくも愛おしい作品だったので、記録に残しておきたいと思います。 大正×対称アリス all in one -…

物語と自分の在り方:『親愛なるA嬢へのミステリー』

なんとなく表紙につられて読んでみた漫画に、思考を引きずられています。 親愛なるA嬢へのミステリー(1) (KCx) 作者:モリエ サトシ 発売日: 2017/03/07 メディア: コミック 本好きで、気がつけばいつも物語の世界に浸っている少女・綾乃と、わけあって断筆中…

いがわうみこさんの漫画が面白い

たまたま目に止まって、なんとなく読んだ漫画が面白いと嬉しいです。 あれがいいこれがいい (FEEL COMICS) 作者:いがわうみこ 発売日: 2013/12/09 メディア: Kindle版 『あれがいいこれがいい』は、ちょっとDQNな高校生たちを中心とした短編の連作なのですが…

『あなたのことはそれほど』

自分の好きなシナリオライターさんのtwitterを見ていたら、とあるテレビドラマの実況が盛り上がっていました。 火曜日の夜10時〜TBSで放送しているという『あなたのことはそれほど』。 [新ドラマ] 「結婚相手は人生最愛の人ですか…!?」 火曜ドラマ『あなたの…

『リップヴァンウィンクルの花嫁』

ひさびさに邦画を観まして、面白い作品にであえました。 リップヴァンウィンクルの花嫁【劇場版】 発売日: 2016/09/02 メディア: Prime Video 主人公の皆川七海がネットで知り合った男性と結婚するにあたり、式の参列者不足のため、これまたネットで知り合っ…

女に生まれたのは私のせいじゃない、『13月のゆうれい』

このエントリは少し時間をかけて書きました。 というのも、『13月のゆうれい』第1巻を読んで、思わず書き連ねたもののまとまらず、下書きフォルダで長いこと塩漬けになっていたのです。それが前半です。 そして先週末、第2巻を読んで、ああ続きを書きたいと…

もう二度と会えない事実:『塩狩峠』

私は祖父母を含む親戚一同皆生きており、身近な家族を亡くしたことがありません。 小中高校、大学の同級生や社会人の同期も、今は誰とも会うことはないけれど、亡くなった知らせを聞いたことはありません。 仕事で出会った様々な人も、病気したりすることは…

アニメ史に残る名場面:『亜人ちゃんは語りたい』

日本に生まれて本当に良かったと思う瞬間、それは素晴らしいアニメ作品を母国語で認識できる時です。 現代日本は素晴らしいアニメ作品、漫画、ライトノベルその他で溢れているとしみじみ感じます。 それらが翻訳を介さずにシームレスに認識できること、この…

自己制御の難しさ:『恋愛中毒』

にわかに小説が読みたくなって、Kindleでパッと購入した小説が山本文緒大先生の『恋愛中毒』でした。 恋愛中毒 (角川文庫) 作者:山本 文緒 発売日: 2002/06/25 メディア: 文庫 私が好きな小説家として真っ先に名前を挙げるのが山本文緒さんです。 小学生で漫…

『五つ星をつけてよ』

先日勤務時間中にこっそり図書館に行き、借りてきた本が面白かったです。 奥田亜希子『五つ星をつけてよ』。 五つ星をつけてよ 作者:亜希子, 奥田 発売日: 2016/10/21 メディア: 単行本 奥田さんの小説は他に2冊読んでおり、ここにも感想を書いたものもあり…