れっつ hang out

ひまをつぶしましょう

フランス人に生まれたかったかもしれない

『午前4時にパリの夜は明ける』という映画を観まして。

bitters.co.jp

1981年、パリ。結婚生活が終わりを迎え、ひとりで子供たちを養うことになったエリザベートは、深夜放送のラジオ番組の仕事に就くことに。そこで出会った少女、タルラは家出をして外で寝泊まりしているという。彼女を自宅へ招き入れたエリザベートは、ともに暮らすなかで自身の境遇を悲観していたこれまでを見つめ直していく。同時に、ティーンエイジャーの息子マチアスもまた、タルラの登場に心が揺らいでいて…。

訪れる様々な変化を乗り越え、成長していく家族の過ごした月日が、希望と変革のムード溢れる80年代のパリとともに優しく描かれる。

 

公式サイトより)

フランス人って年齢とか社会的役割とかに縛られず各々が自分自身の人生を生きてるなーって印象を受けたんですよね。

主人公のエリザベートは思春期の娘と息子を持つ母親で、過去に乳がんの手術も経験していて片方の乳房も失ってるんですけど、所帯臭さやしみったれた感じが全然なくて、穏やかで色っぽい一人の女性なんです。彼女の娘や息子も、そんな母親の人間性を自然に受け入れ、尊重しています。

 

日本にもエリザベートたちのような家族がもしかしたらいるのかもしれないけど、少なくとも私は見たことがないです。多かれ少なかれどこの家も”家族然”としてて、そこに性のにおいを嫌う雰囲気がありました。

私と両親、その上の祖父母たちも多分同様だと思います。私のハハと父親は離婚しているし、そうでなくても彼らがそれぞれ恋愛するのは自由だとは頭ではわかっているんだけど、はっきり言ってその内情は全く知りたくないですね。親の恋バナとか聞きたくないです。

 

この映画と相乗効果でもって私のフランス人観を形成したのが、人気パリガイドYouTuber・Ryokoさんのエッセイ『フランス人は生きる喜びを知っている』です。

本の紹介文にあるように、

  • 何歳になっても愛するチャンスを逃さない
  • 10カ月働いて2カ月バカンスする
  • デモ&ストライキ好き。社会より個人優先

という、日本人とは全然違う生き方を体現しているフランス人の話を読むと、つくづく「人生楽しんでるなぁ」と感じずにはいられません。

少なくとも、フランス人に生まれていたら、今より働く時間が少なくて済んだのかなーと思うことが多々あります。別に今も実働ではたいして働いてないんですけど。マインド的に仕事に縛られてる感があります。

 

***

 

先月思いつきでホーチミンを旅行したんですけど、なんかすごく疲れたんですよね。ただのんびりしただけなんですが、上手く休暇を味わい尽くせなかったような気がして。楽しかったんですけど。

「ああ、私は休むことが下手くそになってしまったのかもしれない」と思いました。

20代の頃は、その日の朝に急に機械の故障とかで仕事が休みにになったら喜び勇んで帰宅して即行で準備して新潟に行ったり長瀞に行ったりとアクティブに休日をエンジョイしていたのですが、今では行きたいところもやりたいことも思い浮かばず途方に暮れてしまいます。

 

仕事もクソで、休日もクソなら、ほんと人生がクソですよねー。。

その点、フランス人というだけで人生が充実して見えるのでした。隣の芝が青く見えるだけですかね。おわり。