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ひまをつぶしましょう

私にとっての山本文緒 の検索結果:

私にとっての山本文緒(4):『ばにらさま』

山本文緒作品についてつらつら書いてきましたが、一旦ここで終わります。 山本先生の訃報を聞いてから、最後に出版された短編集『ばにらさま』を買いました。 ばにらさま (文春e-book) 作者:山本 文緒 文藝春秋 Amazon 発売は今年の9月ですが、収録されている作品は5〜10年以上前のものです。 文藝春秋の作品ページに概要が載ってました。 冴えない僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい 日常の風景が一転! 思わず二度読み! 痛くて、切なくて、引きずり込まれる……

私にとっての山本文緒(3):『みんないってしまう』

間が空きましたが前回のつづき。 自分の人生にもっとも影響を与えた本を1冊だけ選ぶとするなら、私は山本文緒『みんないってしまう』を挙げます。 みんないってしまう (角川文庫) 作者:山本 文緒 KADOKAWA Amazon はじめてこの作品を読んだのは高校3年生の終わりのことです。 高校生の頃の私は、これまで何度かここでも書いてきましたが、生まれてきたことがとにかく嫌で、生きているのがしんどかったです。 生きていることに希望が何もなかったので、進路についても真面目に考える気が…

私にとっての山本文緒(2):『ブラック・ティー』

前回からの続きです。 中学時代も何冊か山本文緒作品を読んでいて、なかでも好きだったのが『ブラック・ティー』でした。 ブラック・ティー (角川文庫) 作者:山本 文緒 KADOKAWA Amazon こちらは軽犯罪をテーマにした短編集です。 一話目に収録されている表題作「ブラック・ティー」は、無職の女性が山手線の忘れ物からお金を抜き取り都心で暮らしている話で、子供心に「働かなくても一人で生きていくこともできるのか」と印象的でした。 彼女は最初から盗人ニートだったわけではありませ…

私にとっての山本文緒(1):『絶対泣かない』

先月作家の山本文緒さんがお亡くなりになりました。享年58歳。 ネットニュースの記事は10月18日発表のものが多いのに、私が訃報を知ったのはなんと昨日、11月13日でした。 11月13日は山本先生のお誕生日で、たまたまinstagramのタイムラインで目に止まった山本先生アカウントの投稿が、故人を偲ぶ感じのテキストだったので「・・・え?まさか」とGoogle検索したら、ひと月前の訃報記事が出てきてびっくりしました。 なんて間抜けな自分。 いまだに信じがたくて、でも喪失感と悲しい…