れっつ hang out

ひまをつぶしましょう

曲がいい”れるりり”

最近よく聴く音楽に、れるりり氏の音楽があります。


Headlong Girl - rerulili feat.miku&gumi / 猪突猛進ガー ...

ボカロの曲で一番大好きなのはじん(自然の敵P)の作品なんですけど、れるりりもかなりいいです。

じん(自然の敵P)はロック色が強いですが、れるりりはもう少しクラブミュージック寄りです。

メロディラインと楽器選択のセンスが特に好きです。ピアノのメロディがジャズっぽくてとても印象的です。スピード感もスカッとする感じがいい。

結構エロめな歌詞が言及されることが多いれるりり作品ですが、ボカロの曲はわりと中2な雰囲気があるので、そんなに私は気になりません。

 

アルバムもいくつか出ており、一通り聴いてみましたが、個人的には正直捨て曲が多かったです。

なんというか、いいと思う曲とそうでない曲の差が大きいと感じました。

それでも、いい曲が凄く完成度が高いので、やっぱり才能を感じます。

脳漿炸裂ガール

脳漿炸裂ガール

  • 発売日: 2013/10/09
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

伊藤歌詞太郎さんの「脳漿炸裂ガール」はさらにシビレます。 

 

歌詞と曲のマッチ具合が最高にいいのは「厨病激発ボーイ」。


Young disease outburst Boy - rerulili feat ...

この曲、かっこよくてかっこわるくて笑えて踊れるすばらしい曲だと思います。

今日も仕事中にたびたび口ずさんでしまいました。気分が軽くなります。

 

そんなわけで、また気になる音楽家が増えました。

『純情ロマンチカ』

1か月ほど間があいてしまいました。連日猛暑で、すっかり夏まっさかりですね。

夏はどうにも引きこもって漫画を読みたくなります。今ハマっている漫画はこちら。

純情ロマンチカ コミック 1-23巻セット

純情ロマンチカ コミック 1-23巻セット

  • 作者:中村 春菊
  • 発売日: 2018/12/08
  • メディア: コミック
 

ボーイズラブ作品は数えるほどしか読んでいなかったのですが、いやあ、面白いです。

いたいけな大学生男子・高橋美咲が、兄の親友で人気作家の宇佐見秋彦とひょんなことから恋人同士になる、歳の差・同性愛ストーリーです。

昔からアニメやドラマCDになっていて、その筋では知らない者はいない超人気作ですね。

今年の夏アニメでちょうど今第3期が放送中で、私は前作もざっくりとしか観ていなかったのですが、あらためて視聴したら面白くて、原作に手を出してみたのです。

アニメでは描写がだいぶ抑えられていますが、原作はもっとエロいです。激しいです。

でも、だからこそより愛を感じるというか、読んでいてつくづく「ああ、愛だなあ」と噛みしめることができます。

 

秋彦は、最初は親友であり美咲の兄でもある孝浩に長年片想いしていました。

好きだけど、大切な親友で、その関係を壊したくないから打ち明けられない、行き場のないつらい恋でした。

そんな中、孝浩の頼みで美咲の家庭教師をすることになる秋彦。

美咲と秋彦は互いに第一印象は最悪だったものの、美咲が秋彦の家に通い続けるうちにだんだん打ち解けます。

そこに孝浩の突然の結婚発表。親友である秋彦に一番に伝えたかったという孝浩に、秋彦の秘めたる思いをよく知る美咲はいたたまれなくなり、秋彦とその場を飛び出します。

兄の無神経さと秋彦の失恋に泣きじゃくる美咲を見て、秋彦は美咲に強く惹かれていきます。

そして美咲の大学進学と同時に孝浩の大阪転勤が決まり、兄以外に身寄りのない美咲は秋彦の好意で宇佐見家に居候することに。

一つ屋根の下で、秋彦は美咲をあの手この手で自分のものにしようとします。

 

この漫画の一番の魅力は、秋彦の美咲への「好き」という思いの強さだと感じました。

しょっちゅう好き好き言うし、すぐにキスするし手を出すし、やりたい放題な秋彦ですが、実は非常に感受性が強くて脆くて神経質なんですね。だから作家という職業なんだろうとも思います。

美咲が大好きでずっと手元に置いておきたいけど、美咲が嫌がることは決してしたくない。まだ若く可能性に満ちた美咲の将来を邪魔したくない。美咲を束縛したい(実際しているけど)気持ちと、きちんと信頼して美咲自身に選ばせたい気持ちがいつもせめぎ合っていて、何かのきっかけですぐに情緒不安定になってしまう秋彦を見ていると、物凄く愛おしい人だなと感じます。

一方の美咲も、最初はゲイであるということに抵抗がありますが(今も)、秋彦の真摯な思いを浴び続け、また一緒に暮らす中で秋彦のいろんな弱さや脆さに触れて、いつしか心から秋彦を大切に思うようになります。

人気作家で名家の子息でもある秋彦には、社会的な立場や複雑な家庭事情もあり、美咲は自分の存在が秋彦に迷惑をかけることをとても恐れていて、そこも少しのアクシデントですぐにほころびが出てしまう。

こうして美咲と秋彦それぞれに抱える不安や問題があり、それを繰り返し修復しながら愛情を深めあう二人を見ていると、敵わないというか、これが人を好きになるってことかなと思うんです。

 

もしこれがボーイズラブじゃなくて、普通の異性愛の話だったら、そんなに感銘をうけないんですよね。

今回あらためてこの作品を読み込んで、世の乙女たちがどうしてこれほどまでにBLにハマるのか、少しわかったような気がしました。

たとえ相手が同性でも、それでも抑えられないほど強い「好き」という気持ちって、多分周囲に何を言われても、世界中に反対されたとしても曲げられないくらいの情念なのでしょう。心の底から「この人と一緒にいたい」という思いなのでしょう。

周りが皆結婚しているから婚活するとか、周りが皆彼女居るから自分もほしいとか、なんとなく老後に一人だと淋しいから伴侶がほしいとか、そんないいかげんな考えとはかけ離れた強い思いなんですよね。

世の中の人が皆一人で生きていたとしても、自分はこの人と一緒じゃなきゃ嫌だってくらいの強烈な気持ちなんでしょう。

 

私はいままで異性しか好きになったことはありませんが、たとえばその人がもし自分と同じ性別でも好きになったかと問われれば、おそらくノーだと思います。

憧れたりはしたかもしれないけど、きっと恋愛感情はもたなかったでしょう。

所詮遺伝子の陰謀なんですかね?

秋彦や美咲くらい、誰かを強烈に好きになって、誰かに猛烈に好かれてみたい、少しそんな気分にしてくれる作品です。

秋彦が美咲を抱くときの、愛おしそうな何とも切ない表情がたまりませんよ。おすすめです。おわり。

 

純情ロマンチカ Blu-ray BOX

純情ロマンチカ Blu-ray BOX

  • 発売日: 2015/06/26
  • メディア: Blu-ray
 

アニメはギャグとして面白いです。

やむなし。『お慕い申し上げます』

今日は仕事で上手くいかない事があって、職場で泣いてしまいました。

トイレで、ですけど。

本当は泣きたくないです。泣くと気持ちが昂って落ち着かなくなるし、冷静じゃない状態はあまりいいものではないと思うので。

一刻も早く落ち着きたくて、合掌して唱え続けました。

「やむなし」と。

今回ご紹介する漫画、朔ユキ蔵『お慕い申し上げます』は、田舎のお寺を舞台にした仏教の漫画です。

 

主人公の佐伯清玄(29)は田舎寺「祥願寺」に生まれ、僧侶となり、このまま生家を継ぐつもりでいます。さらに清玄は、立派な僧侶となるために、妻帯はしないと心に決めています。しかしそんな心とは裏腹に抑えきれない性欲に悶々とする日々。

そこへ檀家さんの紹介で見合いをすることになった元・マラソンの世界的ランナー清沢節子(29)がやってきます。かつて憧れていた美女が目の前にあらわれ動揺するも、必死に自分の信念を貫こうとする清玄。

一方節子は、陸上界でずっと勝てなかったライバル・山本恵への妬み嫉みに塗れ辟易する生活から抜け出したいともがいていました。陸上界から離れ、このまま寺に嫁入りするつもりでいた節子は、清玄の考えを知りショックを受けます。

そこで節子は、清玄の祖父であり大僧正である佐伯峰博(89)に頼み込んで、峰博の弟子として寺に住まわせてもらうことにします。

清玄の婚約者としてではなく、仏の教えを乞いに来た峰博の弟子として寺で生活することになった節子に、清玄は戸惑いながらも仏教の教えを伝えていきます。

そんな中、祥願寺の知り合いの寺の手伝いから1年半ぶりに帰ってきた、清玄の幼馴染で同じく僧侶の高木清徹(29)。昔からデキよし顔よしでモテる清徹に、なんだかんだで警戒心が隠せない清玄ですが、2人は幼い頃から互いを分かりあえる親友同士でもあるのです。

清玄と清徹と節子の三角関係と、そのまわりで起こる様々な変化、そしてそれらの中で気づかされる仏教の教えを、巧みに描いた作品です。

 

最初は清玄をちょっといいかもと思っていた節子ですが、ある日ふとしたきっかけで清徹が彼女にキスをしてしまい、それから徐々に節子の気持ちは清徹へ向いていきます。

思わせぶりな行動をしながらも、節子には絶対靡かない清徹に、節子の心は乱されていきます。

そんなある日、認知症が始まった峰博が野山で行方不明になるという事件が起きてしまいます。

皆で捜索する中、ついに節子は峰博を見つけ、峰博をおぶって帰るのですが、そこでの峰博の教えが大変心に沁みるのです。

「節子さん 諦めるのじゃ」

「あきらめる?」

「といっても断念するとかではないぞい

教の教えで『諦める』とは

『物事を明らかに 見極め 知る』ということじゃ

とても大切な言葉じゃよ」

(中略)

「真実を知り 原因を明らかにする

さすれば 己の振る舞い方も見えてくる

生老病死

人が逃れられぬ苦しみじゃ

ワシは老いた

器だけではなく頭も老いた

老いを老いとして認めねば

後から大きな老いに自分が追いかけられることになる」

「理屈ではわかっても ・・・とても難しいです」

「そこで形の出番じゃよ

口の端を上げて ニッコリして言ってみる

 

止む無し

 

無常の世に生まれてしまったのだから仕方ない

老いも止む無し じゃ

しかめっ面ではいかんぞ

ニッコリが肝心じゃ

さぁ節子さん やってみなされ」

「やむ・・・なし」

「うーむ まだ固いのう」

「すみません」

「何度もくり返してよい『形』のクセをつけるのじゃ

後には心も追いついてくる」

この漫画のキーワードともいえる言葉が"無常"です。

世の中に変わらないものは何もない、ということです。

すべてが絶えず変化する無常の世において、いつも物事をあるがままに見つめ、受け入れることができたら・・・。

現実はなかなか上手くいかなくて、

今日の私みたいに思い通りにならない自分に悔しがって泣いたり、変化が怖くて立ち止まって動けなくなってしまったりするのですが、

そんなとき、しかめっ面したり泣き顔になっていたら、

一度ゆっくり深呼吸して

両手を合わせて

口角を上げてニッコリほほ笑み

静かに唱えるのです。「止む無し」と。

すると峰博和尚の顔が浮かびます(あれ?)。

まずは形から入るのです。

いつか心が追いつく日を待ちながら。

 

この漫画はストーリーも非常にドラマティックで笑いあり涙ありですが、

その中で仏教についても学べるお得なお話です。

日本人は自分が仏教徒であるなどと普段意識する方は少ないと思いますが(私もそうでした)

この漫画を読んでみて、確かに私はキリスト教イスラム教というよりは明らかに仏教だなあと感じました。

そんなに仏教教育を受けた覚えはなかったのですが、

やはり仏教の教えが自分の中では一番しっくりくるような気がしたのです。

皆さんもぜひ一度、自分の中の仏教徒を発見してみてください。おわり。

最高に面白い西洋の歴史、『チェーザレ 破壊の創造者』

ここ数カ月、だだハマりしている漫画があります。

それは、惣領冬実チェーザレ 破壊の創造者』!

チェーザレ 破壊の創造者(1) (KCデラックス モーニング)

チェーザレ 破壊の創造者(1) (KCデラックス モーニング)

 

ルネサンスのイタリアを舞台にした歴史漫画で、主人公はこの時代の代表的な軍人・政治家のチェーザレ・ボルジアです。

史実にところどころフィクション・ドラマを織り交ぜながらも、この時代を非常に緻密に描いている漫画です。

 

あらすじは以下。

1491年11月、ピササピエンツァ大学に16歳の青年アンジェロ・ダ・カノッサ編入してきた。大学での講義の最中、周囲の空気を読めないアンジェロはその言動によってメディチ家の子息・ジョヴァンニの面子を潰してしまう。その仕返しに、ジョヴァンニに誘われた馬の遠乗りでアンジェロは騎乗している馬を暴走させられ、崖に落ちそうになる。だが、その寸前に一人の青年に助けられた。彼こそが名門貴族ボルジア家の後継者、チェーザレ・ボルジアであった。

当時のイタリアは周辺の列強諸国による干渉にさらされ、またカトリック教会も権力闘争の場となっており、800年に渡って繰り広げられたイベリア半島再征服運動(レコンキスタ)の完了を目前とした激動の時代が始まろうとしていた。そのような中、1492年、時の教皇インノケンティウス8世崩御とそれに伴う次期教皇選挙(コンクラーヴェ)が始まる。チェーザレは父ロドリーゴ・ボルジアやメディチ家、ラファエーレ・リアーリオ枢機卿などと手を組みながら権謀術数を駆使し、自らの理想を実現するための戦いを始める。

(Wikipediaより)

 

読み始めたきっかけはおなじみのAmazon無料本キャンペーンです。

私は昔から歴史はめっぽう弱くて、大学受験でも地理を選択しており、世界史については一般人以下の知識しかありませんでした。

チェーザレのことも名前すら知りませんでした。

初めは"枢機卿"やら"教皇"やら、知らない言葉だらけだったのですが、

物語が進むにつれてどんどん世界観にのめり込み、続きが気になってしかたなくなりました。

 

主人公のチェーザレは眉目秀麗、頭脳明晰ないい男で、これがまた惣領さんの繊細かつ美しい画力で描かれていて最高に綺麗なのです。

チェーザレの妹・ルクレツィアの麗しさも必見です。

建物も馬も、すべての描写が丁寧で圧倒されます。

そして何より物語ひとつひとつが非常に濃厚で、一冊一冊がものすごい読み応えです。だから長く楽しめるのです。

そしてスペインもフィレンツェもピサも、どの立場にいるキャラクターもそれぞれ細かく描くことによって、出来事が多面的にとらえられます。

また、キャラクターがどんどん魅力的になっていくんですよ。

フィレンツェの名家であるメディチ家の次男・ジョバンニなんて、はじめはツンとしたちょっと嫌味な奴だったのに、今では愛すべきぽっちゃり君といった趣です。とってもかあいいやつなのです。

ジョバンニを見ていると、人間は挫折しながら大きく成長するのだなぁと納得します。

Wikipediaをサーフィンして知ったのですが、なんとジョバンニ、将来教皇になるのですね。胸熱ですよ。ロレンツォ(ジョバンニの父)が病床で、ついこのあいだ枢機卿になったばかりのジョバンニが、教皇になる夢を見たと言って死んでゆくんですが、まさに予知夢なんですね。史実を知っているとさらに泣けます。

 

ああ、なんだか登場人物ひとりひとりにフィーチャーして、個別にエントリが書きたくなってきました。

面白い登場人物が多すぎるのですよ!

歴史音痴の私でも知っている人物もよく出てきます。マキャベリとかミケランジェロとかレオナルドダヴィンチとかコロンブスとか・・・

名前と作品くらいしか知らなかった偉人たちが、どんな世界でどんなふうに生きていたのか垣間見ることができるというのも、この作品の大きな魅力ですね。

 

絵の美しさ、物語の面白さと奥深さ、魅力的な登場人物たち、

すべてが最高レベルの傑作漫画です。

読み応えのある人間ドラマを読みたい方、今一番のおすすめです!おわり。

 

 Kindleまとめ買いしようかな。。

程良くノリのいいバンド"KEYTALK"

先週職場でディレクターさんがオススメしていた曲がなんだか頭の片隅に残っていて、先日一通り音源を聴いてみたバンド、"KEYTALK"。

ノリのよいかっこいいバンドだと思います。

ディレクターさんが特に熱く語っていたのは「MABOROSHI SUMMER」という曲です。


KEYTALK "MABOROSHI SUMMER"【PV】 - YouTube

KEYTALKにはテンポがころころ変わる曲が結構ありまして、これもその一つ。

この曲があったからこそ今のKEYTALKがあるのだとディレクターさんが感慨深げに語っていました。そうなんだ~と聞き流してしまいましたが・・・今年の10月に日本武道館でライヴをするということですから、なるほど勢力を拡大してきましたね。

このPVを観てギターの小野武正氏が好きになりました。いいキャラしてます。

 

今日、仕事中に車のラジオから流れてきた「MONSTER DANCE」もノリノリでいいですね。テンションあがります。


KEYTALK/「MONSTER DANCE」MUSIC VIDEO - YouTube

このお祭り感が好きです。

 

どの曲もメロディが独特で中毒性がありつつも、非常にポップで、ヴォーカルの声もそこまで癖がなくて聴きやすいです。

ドラムやギターのリードも華やかで、しかし五月蠅くはなく、とにかく気分が盛り上がるナンバーが多いです。

同世代でこういういいバンドが出てきて、とても嬉しいです。

いつか生で観てみたいと思います。おわり。

最高のバトルシーン『コードギアス 亡国のアキト』

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ゴールデンウィークが終わりました。

夏日が続き、連日の晴天でしたが、私は自宅に引きこもって実家にも帰らず、ただただ漫画を読みふけったりしていました。

が!昨日のレディースデーに念願の映画を観てきました!

コードギアス 亡国のアキト 第3章 輝くもの天より堕つ』!!

皇歴2017年、日本が神聖ブリタニア帝国に占領されてから7年が経過した。日本がブリタニアの植民地「エリア11」としてブリタニアからの圧政を受ける日々を送る中、時を同じくしてE.U.(ユーロピア共和国連合)も、ブリタニアとの激しい攻防を繰り返す中で徐々にその力を弱めていた。そんな中、E.U.はイレヴンの少年少女達によって構成される特殊部隊「wZERO」(ダブルゼロ)を編成する。しかし、「wZERO」の少年達は市民の戦死を避けたいE.U.の意向により、使い捨てとして最前線に送り出される運命にあった。「wZERO」に所属する日向アキトは、守るべき国も居場所もない状況の中、生存率の低い戦いに身を投じていく。

(Wikipediaより) 

本作は大人気アニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』のスピンオフ作品で、世界観や用語などをより深く知るためにはルルーシュを観ていないと楽しめない部分もあると思います。私はもともとルルーシュが大好きで、きっとアキトも面白いだろうと第1章から劇場に足を運びました。

 

私がこの作品に一番入れ込んでいる部分はずばり「バトルシーン」でして、劇場の大きなスクリーンと大音量でメカ同士が繰り広げる熱いバトルを観てると心躍り、鑑賞後大変スカッとした気分になります。

ルルーシュのときはそこまでメカ(ナイトメアフレーム)には興奮しなかったのですが(一機だけ。ランスロットは大好きです)、アキトではCG描画を駆使して描かれているので、迫力が凄いのです。


「コードギアス 亡国のアキト」第3章 10分スペシャルダイジェスト - YouTube

↑終盤の9:30くらいから激しいです。

こうしてダイジェストを観ると、バトルシーンが大好きと言いつつも、第2章のほうがより白熱していたように思えました。

きっと最近仕事で疲れが溜まっていたので、余計にカタルシスを感じたのかもしれません。。

 

熱いバトルとクスッと笑えるコメディ要素でストレス発散したいとき、

映画館のような大画面・大音量で『コードギアス 亡国のアキト』、おすすめです。おわり。

 

追記:人間の心の機微やロマン、深い感動を得たい方はルルーシュがおすすめです。

ルルーシュの監督は以前おすすめしたアニメ『純潔のマリア』の監督・谷口悟朗氏です。谷口氏は戦争を通して人々のさまざまな葛藤を描くのが非常に上手いと感じます。

『4 Unique Girls』

巷で評判が良かったので手に取ってみた山田詠美さんのエッセイが面白かったです。

女性誌『GINGER』の山田さんの連載を加筆修正してまとめられたものです。

たまに雑誌も読むので、「ああ、これ前に読んだな」というトピックもいくつかありました。

 

山田さんの小説は昔から何冊か読んでいて、どちらかというと好きな作家ではあるのですが、全部欠かさず読むほどではないです(そもそもそんな作家はいないかもしれません)。

ただ、山田さんの作品の中には思わず唸るような名作がいくつかあり、それに出会うたびに「さすが・・・山田詠美・・・!」と感嘆せずにはいられないことがあります。

だから、以下のエピソードを読んだ時、とても納得がいったし、あらためて山田さんの偉大さに思い至りました。

 前に、阪神淡路大震災の復興後間もない神戸でサイン会を開催したことがあった。明るい笑顔を取り戻した人々に、こちらの方が元気付けられてしまい、おおいに恐縮したものだが、数多くいただいたお手紙の中に、こういうのがあった。 

 家も失くした。親もなくした。仕事も失った。でも、まだ、私には山田詠美の小説が残っているんだから、ま、いいか、と思いながら生きている。

 便箋を持つ手が震えた。もちろん、涙で字がかすんだ。誉め言葉なんてものじゃない、と思った。小説というものの存在意義を突き付けられたような気がしたのだ。あれから私は、したり顔で文学を語ることとは無縁になった。飢えた子供の前で文学は有効か?だって?そんな議論は、どこかの知識人のおっさんにまかせておけばいい。

(「20 小説の存在意義は」より)

読みながら私も思わず涙してしまう名エピソードです。小説をただの娯楽として楽しむのももちろんありですが、この世界にはただの娯楽にするにはあまりにも深く心に寄り添う物語があるのも確かで、そういう物語を書ける作家はそんなに多くはないのです。そしてそんな限られた天才の一人が、山田さんなのです。

 

この本ではいろんな角度から山田さんの考える”ユニークな女”になるためのルールが書かれています。言葉遣いや気の持ちよう、服装や人生観にいたるまで、山田さん独自の視点がときに熱く、ときに軽快に綴られています。

読みやすくて、でも「ああ面白かった」だけでは終わらない、山田詠美さんの世界観に触れることができる良著です。おわり。