今年の年末は9連休。なにかと忙しくて消耗した12月の疲れを癒すように、漫画や映画や音楽を摂取しては夕方まで眠って引きこもっています。
年の瀬に映画で今しがた号泣しました。『はじまりのうた』で。
主題歌の「Lost Stars」をラジオで何回か聴いて、いつか観よう観ようと思っていてやっと観ることができました。何でこんなに泣けるのかわからないんですが、凄く泣きました。
物語の概要は以下。
製作した曲が映画に採用された恋人のデイヴとともにイギリスからニューヨークへやってきたシンガーソングライターのグレタだったが、デイヴの浮気により彼と別れて、友人のスティーヴを頼る。スティーブは失意のグレタを励まそうとライブバーに連れていき、彼女を無理やりステージに上げる。グレタが歌っていたところ、偶然その場に居合わせた落ち目の音楽プロデューサー・ダンの目に留まる。ダンはグレタに一緒にアルバムを作ろうと持ち掛ける。
(Wikipediaより)
映画を観ながら飲んでいたお酒のせいかもしれないんですが、グレタが歌うシーンではほとんど泣いてた気がします、自分。
私って音楽が大好きだなぁって思いました。
音楽って生活にすごく密着していて、人生に寄り添っているものだなって強く思いました。
この映画で流れる音楽は、どれも登場人物の人生を切り取った写真みたいな音楽なんです。
絵画も舞台もアニメも映画も大切で偉大な芸術ですが、音楽はなによりも人生に付随しているのだと思いました。
グレタとダンが互いのプレイリストを聴かせあいながら夜の街を歩き回る場面がすごく好きです。
「音楽の魔法だ
平凡な風景が意味のあるものに変わる
陳腐でつまらない景色が———
美しく光り輝く真珠になる
音楽でね
年を取るほど———
この真珠がなかなか見られなくなる」
「糸ばっかり?」
「糸をたどらないと真珠には届かない
今この瞬間は真珠だ」
「輝いてる」
「すべてがね」
街中をオープンイヤフォンで音楽を聴きながら散歩をするのが好きです。
酔いが回ってるとより一層街がキレイに見えたり愉快な気持ちになったりします。
私の人生は、例にもれず陳腐だしみっともないし大して面白くもありません。
でも、それでもなんとか誤魔化しながら楽しく生きてこられたのは、素敵な音楽にめぐりあってきたからです。
今年は首都圏に引っ越して、仕事帰りに素敵なライヴにもたくさん行けるようになりました。
アニメソングも同じ。
OP、EDを聴くと、そのころの生活を思い出します。そのアニメの名シーンや登場人物の心情、そのアニメを毎週楽しみにしていたころの数年前の自分を。その時好きだった人や、ハマっていた事柄を。
音楽は香りや景色のように、人生にまとわりついて思い出の引き金になる。
意識を飛ばす薬になる。
一歩を踏み出させるひと押しになる。
はじめて音楽を聴いたのがいつだったのか、はじまりは全く思い出せませんが、
物心ついたときから、私はたぶんずっと音楽の魔法にかかっているのだなと、この映画を観て思い知りました。
凄く素敵な映画でした。おわり。