昨年夏に都心勤務になって、都会とお出かけが好きな私は意気揚々としていたものですが、まさか1年も経たずに狭いマンションに缶詰になる日々か来るとは考えてもいませんでした。
在宅勤務は昔からの夢でもあったのでそれはそれでありがたいことなのですが、こんないいお天気のゴールデンウィークに海にもフェスにも旅行にも行けないというのは、やはりつらいものがあります。
来る日も来る日も家にこもってインターネットをしていると、10代の頃を思い出します。
今では電車や飛行機に乗って遠くに出かけるのが大好きな私ですが、10代の頃はどちらかというとインドア派の人間でした。
中学でも高校でも、夏休みのような長期休暇に部活がない日は宿題そっちのけで自宅でいつもインターネットをしていました。昔は今みたいに動画サイトが充実していなくて、HTMLを見よう見まねで書いてテキストサイトを作ったり、ブログを書いたりしていました。
大学生になった頃にはアニメがだいぶネット上で見られるようになり、暇さえあれば新しいアニメを貪るように観ていました。
あの頃は自粛要請が出されていたわけでもないのに、自発的に自宅にこもっていました。
家から出ようと思えばいつでも出られる、けれど家の中にもっと夢中になれるものがあったので家にいたわけです。
もともと友達もそんなにいないし、一人っ子なので一人で過ごすのは得意だし好きでした。
けれども、今こうして"要請"という形を受けて自宅にこもっていると、だんだんストレスが溜まってくるのを看過できないなぁとも感じ始めました。
本格的に全社的に原則在宅勤務になって最初の一週間くらいは、自宅で自分の好きなリズムで働けて化粧もしなくてよくて、時間に余裕が生まれてオンラインヨガなんかもやってみたりして楽しいなと思ってたんですが、やはり旅行に行きたいし電車に乗りたいし、ちょっと足を伸ばして海に散歩に行ったり本屋を物色したり、カラオケに行ったりウィンドウショッピングしたりしたいといった欲が出てきました。
電車が運休しているわけではないので海くらいなら行こうと思えば行けるんですが、その不要不急の外出で例のウイルスに感染してしまったら・・・?と思うと、どうしても外出する気になれませんでした。
日に日に前向きな気持ちを保つことが難しくなり、身体の調子も少しおかしくなり、「外に出ない」ということが自分に及ぼす影響をひしひしと感じています。
もともと外向的でなかった私でさえこうなのだから、私よりもっとフットワークが軽く行動的だった方はさぞやしんどいだろうと思います。
今日は備忘録として、この静かにしんどい日々に、心の支えになっているコンテンツを記録しておこうと思います。
***
1)とっくんの料理動画
自分を大蛇丸と信じて止まない一般男性が、焼きそばとビールで優勝する動画です。
昨年末くらいから彼の動画に影響されて自炊することが増えたのですが、これがいまの事態にかなり活きています。
仕事が忙しくて自炊することがめっきり減っていましたが、職種が変わって時間に少し余裕ができた頃に彼の動画を発見しました。
レシピを詳しく解説している動画ではないですが、その料理の大まかさとアニメの声真似の面白さにハマっています。
上記の動画を見て、先日初めて自分で焼きそばを作りました。焼きそばという食べ物自体、外食しかしていないとなかなか想起することが無い食べ物だと思いました。子供の頃は家で食べていたけれど、それはハハが作っていたからであって、焼きそばは好きですがわざわざお店に出向いたりテイクアウトしてまで食べたいものではなかったのです。
外食が難しくなってきた昨今、ハードルの低い簡単な自炊はスキルとして重宝します。もともと料理が嫌いなわけではなかったですが、この動画の登場により自炊が一層面白くなりました。これはクックパッドやレシピ本だけではなし得なかった革命だと思います。
料理は出来上がった品を食べるという楽しみはもちろん、具材を刻んだり炒めたり煮込んだりという工程一つ一つが思考をクリアにするという作用もあり、精神衛生上もとても良いことだと改めて感じました。
2)WONKの音楽
以前感想を書いたこともありますが、「音楽聴きたいな」と思った時最近真っ先に頭に浮かぶのはWONKです。
WONK - HEROISM (Official Audio)
震災などで世の中が辛い状況の時、ラジオ局ではよく「元気が出るリクエスト特集」的な企画をやります。
すると大体ドリカムとかZARDとか、応援ソングっぽいものが流れたり、明るいダンスミュージックがリクエストされたりするのですが、私はあんまり直截的な曲だとかえって神経を逆撫でされてしまいます。
自宅で一人鬱々としている時、聴きたくなるのはWONKの芳醇な歌声や美しい鍵盤やサックスやフルートの音色、心をフラットにしてくれるドラムやベースのビートです。無理に明るくもなく、逆に暗くもなく、常温で心地よくかつ美しいメロディ。それがいま一番欲しいものなのだと思いました。
香取慎吾さんのfeat.曲もとても好きです。
3)やっぱりアニメ
小説も映画もゲームも良いですが、やはり一番労力をかけず心を震わせられるのはアニメだなぁと改めて思いました。
今期も面白い作品が多く放送されており、本当に心の救いです。放送延期などのニュースもありますが、現場のスタッフの皆様に感謝しながら気長に楽しみたいと思います。
特に最近楽しみにしている作品は以下。
hamehura-anime.comテンポよしキャラ良しストーリーよしの笑いと萌えが詰まった良作です。
booklove-anime.jp一期から観ていましたが、二期は主人公のマインが世界を変えていく様子がより活き活きと描かれていてとても面白いです。ビジネスマンにも役立つ処世術なども描写されていて勉強にもなると思います。
kaguya.loveこちらも一期から最高でしたが相変わらず面白いです。原作漫画もおすすめです。
singyesterday.comこちらは最近少なかった成人向けの正統派群像劇アニメです。一昔前の時代背景も懐かしさを誘って良いですね。
他にも「攻殻機動隊」や「かくしごと」など、楽しみにしているアニメがいくつもあります。
また、エヴァの劇場版など、改めてみかえす昔の傑作ももちろんあります。
辛い時や気持ちが鬱ぎ込む時、一番心の近くにあるコンテンツは、やっぱり私にとってはアニメなのだなぁと、しみじみ思います。
どうか心の平静を保って入られますように。おわり。