れっつ hang out

ひまをつぶしましょう

文学

旅とスタンス:『from everywhere.』

小学校低学年の頃『ロードス島戦記-英雄騎士伝-』は、ストーリーはほとんど理解できないにも関わらず毎週観ていた稀有なアニメ番組で、成長してからもこのアニメのオープニングテーマとエンディングテーマがずっと心に残っていました。 小学校高学年になった…

人生を生き延びるということ:『憤死』

先週海外旅行で飛行機に乗っていた際、自分の人生の記憶を覚えている限り最初から振り返ってみる、という試みをしたのですが、幼少期の記憶がほとんど曖昧であることに気づきました。 少なくとも小学校に入る前の、3歳〜5歳くらいの記憶だとおもうのですが、…

意志と正しさ:『十二大戦』

観ていたアニメが次々と最終回を迎え、年の瀬を感じます。 クリスマスイブですが、干支の話を・・・もうすぐお正月ですし。 十二大戦 BDBOX [Blu-ray] 発売日: 2018/12/21 メディア: Blu-ray 十二大戦 作者:西尾 維新 発売日: 2015/05/19 メディア: 単行本 …

念のために生きている:『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』

中学生の頃、同じクラスで近所の友人(女子)が西尾維新『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』を朝の読書の時間に読んでいました。 表紙が可愛かったので、私も借りて読んでみたのですが、中学時代の私はあまり気が長くなくて、いかんせん本が分厚く…

共感につぐ共感:『私をくいとめて』

小説を読んでいて、「これ、自分のことを描かれている!!」とびっくりすることが稀にあります。そんな作品の一つ、綿矢りさ『私をくいとめて』は、面白おかしくも、それだけでは帰してくれない、ちょっと意地悪な小説でした。 私をくいとめて 作者: 綿矢り…

『手のひらの京』

綿矢りささんの作品の面白さがうなぎのぼりです。 手のひらの京 (新潮文庫) 作者:りさ, 綿矢 発売日: 2019/03/28 メディア: 文庫 京都に暮らす三姉妹とその家族の物語。 三十路を過ぎてにわかに出産のタイムリミットに焦りつつもどうすればいいかわからない…

意識の変容と宇宙の彼方の恋:「消去」

数年ぶりに国会図書館(永田町の方)に行きました。 なんの気なしに蔵書検索すると、あるにはあるが電子版で、それもKindleのような形態ではなく、紙の本を1ページ1ページ写真撮影したものでした。読みづらいったら・・・ そこで広尾の都立図書館へ行き、改…

もう二度と会えない事実:『塩狩峠』

私は祖父母を含む親戚一同皆生きており、身近な家族を亡くしたことがありません。 小中高校、大学の同級生や社会人の同期も、今は誰とも会うことはないけれど、亡くなった知らせを聞いたことはありません。 仕事で出会った様々な人も、病気したりすることは…

自己制御の難しさ:『恋愛中毒』

にわかに小説が読みたくなって、Kindleでパッと購入した小説が山本文緒大先生の『恋愛中毒』でした。 恋愛中毒 (角川文庫) 作者:山本 文緒 発売日: 2002/06/25 メディア: 文庫 私が好きな小説家として真っ先に名前を挙げるのが山本文緒さんです。 小学生で漫…

『五つ星をつけてよ』

先日勤務時間中にこっそり図書館に行き、借りてきた本が面白かったです。 奥田亜希子『五つ星をつけてよ』。 五つ星をつけてよ 作者:亜希子, 奥田 発売日: 2016/10/21 メディア: 単行本 奥田さんの小説は他に2冊読んでおり、ここにも感想を書いたものもあり…

会えない不幸を生きる 『ちょうちんそで』

先週、職場の上司に「おすすめの本何かある?」と訊かれました。 その女性主任は普段はそんなに本を読まないらしいのですが、秋だし、最近涼しくなってきたし、何か読んでみたい気分になっていたのかもしれません。 ジャンルは小説とのことだったので、いく…

包丁で切り裂いた人生の断片『平田俊子詩集』

先日ご紹介したマツモトトモ『インヘルノ』の中に、平田俊子の詩集が出てきました。 さらには引用もされていて、その詩集『ターミナル』は日本全国でも数えるほどの図書館にしか置いていないようでした。 なんだか少し気になって、とりあえず近所の図書館に…

『透明人間は204号室の夢を見る』

久々に面白い小説に出逢いました。 透明人間は204号室の夢を見る 作者:奥田 亜希子 発売日: 2015/05/01 メディア: 単行本 奥田亜希子『透明人間は204号室の夢を見る』。 先日東北のとある有名な書店員さんのいる本屋へ行きまして、そこで見つけた作品です。 …

『4 Unique Girls』

巷で評判が良かったので手に取ってみた山田詠美さんのエッセイが面白かったです。 4 Unique Girls 人生の主役になるための63のルール (幻冬舎文庫) 作者:山田 詠美 発売日: 2018/02/07 メディア: 文庫 女性誌『GINGER』の山田さんの連載を加筆修正してまとめ…

『きのうの神さま』

年末年始に小説を何冊か読んでいたのですが、そのなかでとても心に残った1冊がこちら。 ([に]1-2)きのうの神さま (ポプラ文庫 日本文学) 作者:西川美和 発売日: 2012/08/07 メディア: 文庫 僻地医療を題材にした5つの短編がおさめられています。 私が特にい…

お正月に観たい・読みたい『恋物語 ひたぎエンド』

今年も残すところあと数時間となりました。 年の瀬に、観たいなあと思うアニメがあります。 恋物語 第一巻/ひたぎエンド(上)(完全生産限定版) [Blu-ray] 発売日: 2014/06/25 メディア: Blu-ray 恋物語 第二巻/ひたぎエンド(下)(完全生産限定版) [Blu-ray] 発…

人間の選択の余地について1 『ギヴァー』

この頃、人間が生きていく上でなす「選択」という行為について、考えさせる物語に2つ出会ったので、それらについて書いてみたいと思います。 1つめはアメリカの児童文学で、ロイス・ローリー『ギヴァー 記憶を注ぐもの』です。 ギヴァー 記憶を注ぐ者 作者…

『今池電波聖ゴミマリア』

高校生の頃、私はほぼ毎日「生まれてきたくなかったなぁ」と思っていました。 ものごころついたときからチヤホヤされて、普段の生活で死ぬほど厭なことはありませんでした。 勉強もそこそこ好きだし、クラスメイトも先生もみんな優しくていい人たちで、学校…