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ひまをつぶしましょう

他人のQから自己を省みる:『40+1』

私はアニメもゲームも大好きで、演じている声優さんもとても尊敬していますが、声優さんの書いた本を手にしたのは安元洋貴『40+1』が初めてでした。

安元洋貴 1stフォトブック 40+1 【スペシャルトークCD付き】

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私が観てきたアニメの中で印象に残っている安元さんの役は『黒執事』のアグニ、『美男高校地球防衛部』シリーズのズンダー、『十二大戦』のドゥデキャプルなどなど。

低めの声が印象的な方ですが、私が今回安元さんの本を手にした理由は、ラジオ番組で話す安元さんがめちゃめちゃ面白かったからです。

 

radikoのタイムフリー機能でいろんな番組を試し聴きしていたある日、『安元洋貴・江口拓也のミクチャラジオ』に出会いました。これがめちゃめちゃ面白かった。先月で放送終了してしまったのですが、「深夜ラジオってこんなに面白いんだな」というのをまざまざと突きつけられた傑作箱番組でした。

 

そこで知った安元さんのただならぬ知識量と返しの巧みさにすっかり魅了され、それ以来安元さんの喋るラジオ番組は逐次チェックしています。

 

そんな傑出したラジオマンの安元さんが初めて出す本ということで、アニメイトで予約購入してみました。(イベント抽選は外れましたが・・・)

本を最初に開いたときは、正直グラビアにちょっとびっくりしましたが、そのあとに載っている立木文彦さんや遊佐浩二さんや細谷佳正さんとの対談ページやロングインタビュー、一問一答にカレーのレシピ集など、読み物としてとてもいい本でした。

 

いろんな有名人がこうして自己を振り返る書籍を出版していますが、読むたびに自分を省みるというか、他人のQを通して自分にQを投げかけるようにしています。

なかなか市井の一般人であるとインタビューされることや質問されることってないと思うんですが、いざ自分に問いかけると、案外すぐ答えられないことが多いんですよね。つまり、自分で自分のことがあまりわかっていない。そのことにはたと気がつくのです。

 

『40+1』で一番印象に残ったのは、ロングインタビューのところの、安元さんが養成所から事務所入所を経てだんだん大きい仕事を手にしていく過程の部分です。

念願のレギュラーのナレーション仕事を獲得した後、番組スタッフさんや先輩声優さんなど、周りの人々との何気無い交流を重ねて仕事がどんどん広がっていったという話からでた格言「人見知りは時間の無駄」。これには目から鱗でした。

確かに、人見知りで得することがあるのかといえばない気がします。

私は大学生の頃くらいから他人と話すのが億劫になり始めた後天性人見知りでしたが、社会人になったらとても人見知りなんてしていたらやっていけないことばかりで、結局他人とコミュニケーションしていかないと仕事はまわらない、お金は稼げないということが身にしみてわかるようになったんですね。なので凄くふに落ちました。

なかでも、声優さんのようなタレント業は一般的な会社員と違って歩合制だと思うので、なおさら人間関係の広さや深さが収入に直結するでしょう。

営業職で他人と話すことにほとほと疲れ、引きこもりがちになっている今日ですが、人見知りはしないようにしようと決意を新たにしたのでした。

 

それにしても、お写真を見ながら「誰かにすごく似てるんだよな〜」とずっと悶々としていたのですが、最近思い出しました。

安元さん、大学時代の哲学の先生に似てます。目の感じとか、ムチっとした体格とか。低くていい声してるところも似ています。(どうでもいい情報)

 

これからも安元洋貴さんのご活躍に要注目です。おわり。