れっつ hang out

ひまをつぶしましょう

物語の芸術、乙女ゲーム『大正×対称アリス』

4年ぶりにコンシューマー向け乙女ゲームをしました。

乙女ゲーマーシスイ復活に際しプレイした『大正×対称アリス all in one』が素晴らしく面白くて美しくて悲しくも愛おしい作品だったので、記録に残しておきたいと思います。

大正×対称アリス all in one - PS Vita

大正×対称アリス all in one - PS Vita

 

 物語の大筋は以下。

ある日、少女は真っ暗闇の世界で目を覚ます。自分の名前すら思い出せず、途方に暮れていたところ、アリスと名乗る少年から「ありす」と呼ばれる。

二人は鏡を見つけて覗き込むと、その鏡の向こう側の世界に入ってしまった。

鏡の向こう側で、性別の逆転したおとぎ話の登場人物たちが、彼女を受け入れてくれた。

Wikipediaより)

本来女性である童話の主人公「シンデレラ」「赤ずきん」「かぐや」「グレーテル」「白雪」、そしてキーパーソンとなる「魔法使い」「アリス」が全てイケメン男性となっている対称ラブストーリーで、主人公・有栖百合花はもう一人の「ありす」として彼らを救っていき、真実にたどり着きます。

乙女ゲームには童話をモチーフにした作品は数々ありますが、この『大正×対称アリス』はその収束の仕方がすごかったです。

そもそもまず彼らの過去の壮絶さがひどくて、でもそれくらいひどくないとこんなことにはならないだろうという納得感もありました。

買い物依存症のシンデレラ、

対人(女性)恐怖症の赤ずきん

自傷癖と記憶の混濁が見られるかぐや、

薬物ジャンキーでキレると手に負えないグレーテル、

拒食症で味覚障害の白雪、

彼らの記憶を一同に引き受けながらも心に空虚を抱えた魔法使い、

みんな悲惨で可哀想で、でも個性豊かで魅力的なキャラクターです。

 

特に私が大好きなのは「グレーテル」です!

このゲームを選んだのも、どこかの感想ブログでグレーテルのヤンデレ具合を垣間見たのがきっかけだったのです。

期待以上の素晴らしいヤンデレを見せてもらいましたよ。グレーテル愛しい。

 

問題多い彼らをハッピーエンドに導き続けるうち、この物語全体の真実に近づいていきます。

プレイしてきた物語群は全て鏡の国(夢)の中で起きていること。

夢の外の現実世界には、眠りから覚めない少年「アリステア」がいること。

百合花の幼き頃の初恋の相手・アリステア。彼は百合花と出会った時はお金持ちの恵まれた子供でしたが、百合花が親の都合で海外に引っ越し離れ離れになった後、家庭環境が大きく変わり転落人生へ、そこで様々なトラウマを抱えていきます。

そんな壮絶な日々の中でアリステアは多重人格となり、その各々の人格こそが、シンデレラやグレーテルたちなのでした。

帰国して医師となった百合花の兄・諒士がたまたまアリステアと再会し、百合花を呼び戻しアリステアを救うために治療にあたっているのでした。

 

すったもんだあってアリステアがついに目を覚ました時は、思わず「よかったぁ〜」と唸ってしまいました。

シンデレラたちの物語はやはり相当重く、読み進めるうちに気力をだいぶ削ぎ落とされていたようです。でも、そんな苦しい物語たちが一つ一つのピースとなり、それらがだんだんと組み合わさってパズルが埋まった時の腑に落ちる感じは、なんとも言葉にできない感動がありました。

めろさんの繊細で美しいイラストと、love solfegeの緻密で心を打つ音楽も組み合わさって、思わず虜になるような壮大で芳醇な世界観に魅了されました。

まさに総合芸術だと思います。

 

久々にプレイした乙女ゲームがこんなに面白くて、大変幸せです。

やはり乙女ゲームはいいですね。改めて実感しました。

特に幼少期に「りぼん」や「花とゆめ」なんかを読んでいた女性は絶対にはまると思います。私ですけど。

 

最後に、オープニングムービーを観たいと思います。


PS Vita版「大正×対称アリス all in one」OPムービー

このオープニングが大好きでもう何回観たかわからないくらいです。

love solfegeのアルバムもダウンロード購入しました。毎日聴いてます。ハマり具合がすごいです。

美しいですよねぇ。こんな素敵な作品に出会えて本当に本当に幸せです!おわり。